旦那様は溺愛至上主義~一途な御曹司に愛でられてます~
互いの趣味や食の好み、学生時代に学んでいたことや、興味を持ったものについて。そんな当たり障りのない話をして、やがてレストランを後にした。
宝来家の運転手が迎えに来てくれて、成暁さんの車は同行した執事が引き取るそう。
運転手とか執事とか、聞き慣れない言葉に委縮する。
やっぱり私とじゃなにもかもが違い過ぎる。
はたして成暁さんと結婚して、自由にやらせてもらえるのだろうか。
成暁さんは前に、望みを叶えても罰は当たらないと言ってくれた。
けれど、それはあくまで成明さん一個人の意見であって、宝来陶苑の後継ぎとして話したことではないのかもしれない。
そのあたりの事情について一度きちんと話すべきだ。
時間も早かったので、どこかに連れ回されるんじゃないかという心配も杞憂に終わり、二十一時を過ぎた頃には家まで送ってもらえた。