旦那様は溺愛至上主義~一途な御曹司に愛でられてます~
お昼に会った時すごく疲れているように見えた。私と食事なんてせずに、早く帰って休んだほうがいいんじゃないかな。
「さっきのだけど、嫌ならちゃんと断らないとダメだよ」
「……はい。すみません」
確かに成暁さんが声をかけてくれなければ、どうなっていたか分からない。
「謝らなくてもいいけど。で、俺の誘いは断りたいの?」
「え? ええっと……」
「この前のお詫びがしたいんだ。香澄を困らせるようなことはしないから」
眉を下げて、困ったような寂しそうな表情で見つめてくる。
「長く引きとめるつもりはないから安心して」
無言は肯定の証だと判断したのか、成暁さんは私の返事を待たずに歩きだす。仕方なく彼のあとに続いた。