旦那様は溺愛至上主義~一途な御曹司に愛でられてます~
「そうやってすぐ真っ赤になるところも可愛くて好きだよ」

「もうその話は結構です!」

 自分から聞かせてほしいとお願いしたけど、成暁さんが甘過ぎて身が持たない。

 恥ずかしさから涙目になっている私を、成暁さんは楽しそうに眺めている。

 絶対わざとだ! 私のことからかって楽しんでる!

 それでも嫌な気持ちにはならないし、むしろ貰った言葉を真に受けて喜んでしまっている。

 熱がなかなか冷めない私を、涼しい顔を保ったままの成暁さんは家まで送り届けてくれた。

 車のシフトレバーをパーキングに入れる動作を見守っていたら、顔をこちらに向けた成暁さんと視線がぶつかる。

 あっという間に近づいてきた唇が、噛みつくようにキスをした。

 不意打ちにされてパニック状態になりながらも、先日のことを思い出して唇をきつく結ぶ。

 すると、私の考えなどお見通しの成暁さんが低い声で囁く。

「口、開けて」

 背中がぞくりとした。その一瞬の隙を狙って、彼の舌先が器用に唇をこじ開けて滑り込んでくる。
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