学園バトル! ヤンキーねーさんに恋する俺
今回は彩目線でお届けします。


今日の夜、あいつから、メッセージが来た。
「日曜日、お互いの監視をしませんか?」

一言言わせてもらおう。
こいつ、馬鹿なの?

あたしとあいつは、それぞれ、東中と西中の不良のリーダー。
それも険悪だ。

今日のピアノのコンクールでの出来事(あたしがピアノを弾いていたこと、あいつが敵だと知らず告ってきたこと)をお互い秘密にすることを約束。お互いを監視(よく言えば交際)することにした。

というのは、あたしの照れ隠しでもあって。
本当は、普通にOKしても良かったのだけれど。
なんかなぁ。あいつに、両思いってことがバレたら色々厄介というか。
グループでの今の立ち位置も、危うくなってしまうし。

まあ、心の中で(いや、あいつの前で)それなりの言い訳をしたわけだ。

それが、こいつ……

フツーにデートって言ってよ!!

危ない危ない。
もうすぐで、スマホを叩き割る所だった。

もう、馬鹿。

こんなことになるなら、素直にOKすればよかった……。


でも。
向こうがそのつもりなら。

思いっきりデレさせてやる!

「じゃあ、クレープ屋に行こう。異論は認めない。」
送信っと。

あいつがあたふたするのは、見なくても分かった。

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