2人の時間
「ごめんっ!話し込んじゃって……。」
そう言って苦笑いする琴音に
「別にいいよ。」
笑顔を返した。
帰り道、
俺達は2人共、自転車通学だから
自転車をおしながら、ゆっくりゆっくり歩いていく。
理由は、少しでも一緒にいたいから。
家は琴音のほうが遠い。
送るって言ってもいいって言うし?
あっという間に時間はすぎていってしまう。
「ねぇ、5組のこの前の数学のテスト、平均点何点だったの?」
「たしか、95…くらいだったかな。」
「すごっ!あたしら60だよ?」
60って……
1組だし、んなもんなのかもな。
琴音は何点だったんだろう?
「琴は何点なわけ?」
「あたし?」
少しビックリしたのか琴音は目を見開いてた。
「琴は、琴音だけだろ。」
「あは。だねー。
あたしはー…。」
ニコニコ嬉しそうに笑うから90点くらいあるのかと思ったら、