彼と彼女の花いちもんめ~溺愛王子の包囲網~
狼は甘く誘う
いつものデートの帰り道、おなじみのコンビニを前に、篤樹が言った。
「今日は家まで送るから」
「・・・遅くないし・・平気」
「もう、断る理由ないだろ?」
「・・・じゃあ、送って貰う・・」
繋いだ手を見下ろして、みちるが頷く。
「送り狼にはならないよ・・・多分」
「なんで多分なのよ!」
即座にみちるが突っ込んだ。
「心配なら、家の前で我慢できるように今させて」
「・・・」
みちるの腕を掴んで篤樹が抱き寄せる。
コンビニのある大通りを抜けると、住宅街へと続く公道に出た。
人通りの少ない時間らしく、人気のない歩道の端で篤樹が立ち止まる。
電柱の影でみちるを抱きしめた。
民家の塀と篤樹に挟まれる形になったみちるが、困ったように視線を揺らす。
それでも、腕の中から逃げようとしない彼女に、篤樹が嬉しそうに顔を近づけた。
「今日は、甘い?」
グロスの事だ。
いちご味のキスをして以来、篤樹はみちるのグロスの色に敏感に反応する。
「あれは休日用」
「俺専用じゃないの?」
「・・・」
「みちるは、図星刺されるとすぐ黙る」
楽しそうに笑って、みちるの頬にキスを落とす。
「してもいい?」
「・・・ん・・・」
頬を赤くしながらも、素直に目を閉じるみちる。
背中が軋むくらい抱きしめて、見えるところすべてにキスをしたいが、仕方ない。
篤樹は僅かに屈んでみちるの唇に啄むようにキスをした。
ペロリと口紅の移った唇を舐めて、甘くない、と呟く。
「だから・・仕事・・ん・・っ・・・ん」
言い返したみちるの唇を強引に塞いで舌を絡める。
みちるの手が、篤樹のシャツをぎゅっと握った。
震える瞼を優しく撫でながら、耳たぶと首筋を撫でて、襟元を指で辿る。
あの日以来、みちるを部屋に呼べていない。
ピザ屋に邪魔さえされなければ、この柔らかい肌に余すところなくキスできたのに。
フローラル系の甘い香水と、シャンプーの香りを思い出す。
吐息を漏らしたみちるの潤んだ瞳。
そろそろ限界かもしれない・・・
みちるを壁に押し付けると、篤樹が唇を離した。
「ん・・・は・・・」
長いキスに喘ぐように息をするみちるの頬を撫でて、襟元のボタンを外す。
「ちょっとだけ・・触らせて・・」
「・・え・・・ぁ・・・っ」
屈んだ篤樹、みちるの首筋に唇を押し当てる。
舌先で肌を舐めながら鎖骨までのラインを辿った。
突然の出来事にみちるが体を震わせる。
抵抗する事は予想済みで、篤樹の両手がみちるの手首をそれぞれ掴んだ。
グリーン系の香りは、みちるが仕事で愛用する香水のものだ。
それが余計に背徳感を煽る。
篤樹の唇は、首筋と、鎖骨に赤い痕を残した。
「ちょ・・・あ、篤樹・・」
「今度の休みは、泊まりに来て・・・俺が送り狼になる前に」
肌に触れたままで囁けば、みちるが、もうなってる!と言い返した。
「今日は家まで送るから」
「・・・遅くないし・・平気」
「もう、断る理由ないだろ?」
「・・・じゃあ、送って貰う・・」
繋いだ手を見下ろして、みちるが頷く。
「送り狼にはならないよ・・・多分」
「なんで多分なのよ!」
即座にみちるが突っ込んだ。
「心配なら、家の前で我慢できるように今させて」
「・・・」
みちるの腕を掴んで篤樹が抱き寄せる。
コンビニのある大通りを抜けると、住宅街へと続く公道に出た。
人通りの少ない時間らしく、人気のない歩道の端で篤樹が立ち止まる。
電柱の影でみちるを抱きしめた。
民家の塀と篤樹に挟まれる形になったみちるが、困ったように視線を揺らす。
それでも、腕の中から逃げようとしない彼女に、篤樹が嬉しそうに顔を近づけた。
「今日は、甘い?」
グロスの事だ。
いちご味のキスをして以来、篤樹はみちるのグロスの色に敏感に反応する。
「あれは休日用」
「俺専用じゃないの?」
「・・・」
「みちるは、図星刺されるとすぐ黙る」
楽しそうに笑って、みちるの頬にキスを落とす。
「してもいい?」
「・・・ん・・・」
頬を赤くしながらも、素直に目を閉じるみちる。
背中が軋むくらい抱きしめて、見えるところすべてにキスをしたいが、仕方ない。
篤樹は僅かに屈んでみちるの唇に啄むようにキスをした。
ペロリと口紅の移った唇を舐めて、甘くない、と呟く。
「だから・・仕事・・ん・・っ・・・ん」
言い返したみちるの唇を強引に塞いで舌を絡める。
みちるの手が、篤樹のシャツをぎゅっと握った。
震える瞼を優しく撫でながら、耳たぶと首筋を撫でて、襟元を指で辿る。
あの日以来、みちるを部屋に呼べていない。
ピザ屋に邪魔さえされなければ、この柔らかい肌に余すところなくキスできたのに。
フローラル系の甘い香水と、シャンプーの香りを思い出す。
吐息を漏らしたみちるの潤んだ瞳。
そろそろ限界かもしれない・・・
みちるを壁に押し付けると、篤樹が唇を離した。
「ん・・・は・・・」
長いキスに喘ぐように息をするみちるの頬を撫でて、襟元のボタンを外す。
「ちょっとだけ・・触らせて・・」
「・・え・・・ぁ・・・っ」
屈んだ篤樹、みちるの首筋に唇を押し当てる。
舌先で肌を舐めながら鎖骨までのラインを辿った。
突然の出来事にみちるが体を震わせる。
抵抗する事は予想済みで、篤樹の両手がみちるの手首をそれぞれ掴んだ。
グリーン系の香りは、みちるが仕事で愛用する香水のものだ。
それが余計に背徳感を煽る。
篤樹の唇は、首筋と、鎖骨に赤い痕を残した。
「ちょ・・・あ、篤樹・・」
「今度の休みは、泊まりに来て・・・俺が送り狼になる前に」
肌に触れたままで囁けば、みちるが、もうなってる!と言い返した。