花束に、気持ちを込めて。
土日……

長い……
長すぎる。

最初は、しばらくたくみくんと顔を合わせずに済むと思ってたのに。

だんだん、顔を見れないのが、もどかしくなってきた。

あたしったら、本当にわがまま。

まだ、土曜日の午前中。

全然……まだ先。





……なんか、詩織に避けられてないか、俺。

もう、午後なのに、朝から考えていることは同じだ。

「あー!兄ちゃん好きな人のこと、考えてるんだろ!恋する乙女だー!」
「うるせー!それに乙女じゃない!」

2つ違いの弟には、彼女がいる。

めちゃくちゃ羨ましい!

「あれだろ?あの、めっちゃ美声で、控えめな。」

なんでそんなに知ってんだ?

「避けたりしないんじゃない?そういう人は。ただ、ちょっと自分に向き合いたかっただけじゃって。」

「そうかなぁ。」

……そうだったら、いいんだけど。
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