花束に、気持ちを込めて。
今回はたくみ目線でお届けします。
「た くみ」
詩織が俺の名前を呼んでくれた……。
まさか、本当に呼んでくれるなんて。
すげー嬉しい。
詩織の事が気になりだしたのは、1年前。
1年生の、合唱大会の時だ。
1人だけ、ズレていた。
音も、タイミングも。
なんで、皆頑張ってるのに。
こいつのせいで。って思った。
それは、俺の友達も同じらしくて。
「おい、佐藤!お前、練習してんのかよ!!」
そいつは、身長が高いし、ガタイも良かったから、佐藤はビビっていて。
俺は少し、スカッとした。
その日の放課後、こっそり佐藤が練習してんのを見た。
か細い声で。
音は、ズレてるけど、とっても綺麗で。
盗み見ていた、俺に気づかず、黙々と。
なんて言うか、目が離せなかった。
後で聞いたのだが、佐藤は耳が聞こえないらしい。
それも知らず、ムカついてたなんて。
俺は、なんて馬鹿だったんだろう。
当日。
佐藤は、皆と同じタイミングで。
同じ音程で、歌っていた。
胸が締め付けられたみたいだった。
そして、今も。
こいつの声に、弱いんだなぁ、俺。
「た くみ」
詩織が俺の名前を呼んでくれた……。
まさか、本当に呼んでくれるなんて。
すげー嬉しい。
詩織の事が気になりだしたのは、1年前。
1年生の、合唱大会の時だ。
1人だけ、ズレていた。
音も、タイミングも。
なんで、皆頑張ってるのに。
こいつのせいで。って思った。
それは、俺の友達も同じらしくて。
「おい、佐藤!お前、練習してんのかよ!!」
そいつは、身長が高いし、ガタイも良かったから、佐藤はビビっていて。
俺は少し、スカッとした。
その日の放課後、こっそり佐藤が練習してんのを見た。
か細い声で。
音は、ズレてるけど、とっても綺麗で。
盗み見ていた、俺に気づかず、黙々と。
なんて言うか、目が離せなかった。
後で聞いたのだが、佐藤は耳が聞こえないらしい。
それも知らず、ムカついてたなんて。
俺は、なんて馬鹿だったんだろう。
当日。
佐藤は、皆と同じタイミングで。
同じ音程で、歌っていた。
胸が締め付けられたみたいだった。
そして、今も。
こいつの声に、弱いんだなぁ、俺。