君と計る距離のその先は…
橘side:潮時
俺は宮崎のように真野へ言い掛かりをつける奴らに機転を利かせた忠告は出来ない。
きっと俺が給湯室へ入っていたら事態をもっと悪化させていただろう。
それどころか真野を怖がらせて、もっと最悪な事態を招いていたかもしれない。
自分のちっぽけな正義に、人間としての器の小ささに、ほとほと嫌気が刺した。
俺が真野のことを諦められないからってなんだ。
だからって想い続けて真野を苦しめていいってことにはならないだろ。
もう、潮時なのかもしれない。