その笑顔、私のモノ


「彩子ちゃん、びっくりした?」


漣に隠し事ができるなんて…びっくりだ。
いつもなら、隠そうとしても隠し切れずにすぐばれているのに…
予約していたとしたら半年は隠していたことになる。


「…」


びっくりしすぎて、口を開いても声が出ない。
そして、いつの間にか駐車場についていて、車は止まっていた。


「漣、予約してたの?」


私は車が止まっても助手席に座ったまま、シートベルトも外さずに静かに聞いた。


「う、うん…秘密にしててごめんね?
サプライズしたくて…だって、もうすぐ1年になるでしょ?」


漣は私の様子を窺うように、言った。
そういえば、もうすぐ付き合って1年になる。
ってことは、半年前から同棲しているから、一緒に暮らしている間ずっと秘密にしていたずっとことになる。

ほんと、よく隠せたよね…。

でも、いきなりサプライズされるなんて思ってもいなかったから、嬉しい。
思わず、笑が零れてしまう。



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