ｲ ﾁ ｺﾞ ﾋ ﾒ

確かに…、あたし光希たちとばっか遊んでた。
瞬のメールも電話も曖昧。
あたしが不安にさせたんだ。あたしのせい…。

「ごめん…。別れたくない。」
「っ…俺、大好きだった。
でも今は…、違う。俺を支えてくれた奴が好きだ。そいつしか見えない…。」
「う…そ…。」
「可憐…ごめんな。」
「…瞬…」

何で泣いてんの？
瞬…何で涙声なわけ？

「…ごめ…っ…」
「瞬…あた…しは大好…き。」
「わりぃ…。メール送る。」

そう言って切れた…、瞬との最後の電話…。
後悔の波が押し寄せてきた。
あたしが悪かったのに、瞬泣くことない。謝ることない。


―受信:瞬
『可憐…ごめんな。
お前以外の女、好きにならねー自信あった。
でも…耐えきれなかった。
世界一大好きだったよ。
バイバイ。』

「…ぐすっ」
涙出てきた…。
今さら…、泣いてもかわんない。
瞬…。大好き。