双子の弟と幼なじみ
あ、あと、虫も苦手。


サバサバしてて、人生には疲れました、みたいな脱力系の割にはいつまでも自分のことを「みゆ」と呼び続ける子どもっぷり。


それにわがままだしね。


方向音痴な割にはすぐ1人でどこかへ行ってしまう世話の焼ける子。


表情は豊かとは言えないけど、その分たまに笑った顔の破壊力は凄まじいったらない。


残念ながら、照れた顔は滅多にしない。

きっと僕たちは長いこと一緒にいすぎてなれたのかなって。そう思うことにしている。


…意識されてないとかは思わない。




まぁ、簡単にいうとゾッコンなのだ、彼女に。




僕も、悠宇も。



かくして今日も、めんどくさい1日が始まる。




──────キーンコーンカーンコーン





しばらくして、チャイムが鳴った。


みぃはそれが合図とでもいうように体を起こして、伸びをする。




「んー…」


「立花、うるさいぞー。
…何で学校に枕があるんだよ」
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