双子の弟と幼なじみ
「…なんでだろう、持ってきたんだと思います」
「思いますって、お前なぁ」
目をこすりながら首をかしげるみぃ。
入学早々、教師に目をつけられている。
「で、立花。斜め後ろ、その阿部は阿部歩宇の方であってるか?」
と、僕の確認をみぃに任せる教師。
そのままみぃは後ろを振り返って僕を見る。
そして、すぐに前を向き直す。
「…ん、ふーくんです」
「ほんとにか?大丈夫か?目かすんだりしてないか?」
みぃは不安になったのかもう一度こちらを振り返った。
「…ふーくん、あなたはふーくん?」
「うん、僕は歩宇だよ?」
「…せんせ、ちゃんとふーくんの声です」
「よし、ならいい」
これは毎朝のこと。
僕が僕であることの確認はみぃに一任されている。
…なんでかはわからない。
誰かが、僕らを幼なじみといったんだろうけど。
まぁ、そんなこと誰でもいい。
みぃには僕らがいるって牽制できるし、みぃに変な虫がつかなくて楽。
そんな恒例行事を今日も通過して、1日が始まる。
「思いますって、お前なぁ」
目をこすりながら首をかしげるみぃ。
入学早々、教師に目をつけられている。
「で、立花。斜め後ろ、その阿部は阿部歩宇の方であってるか?」
と、僕の確認をみぃに任せる教師。
そのままみぃは後ろを振り返って僕を見る。
そして、すぐに前を向き直す。
「…ん、ふーくんです」
「ほんとにか?大丈夫か?目かすんだりしてないか?」
みぃは不安になったのかもう一度こちらを振り返った。
「…ふーくん、あなたはふーくん?」
「うん、僕は歩宇だよ?」
「…せんせ、ちゃんとふーくんの声です」
「よし、ならいい」
これは毎朝のこと。
僕が僕であることの確認はみぃに一任されている。
…なんでかはわからない。
誰かが、僕らを幼なじみといったんだろうけど。
まぁ、そんなこと誰でもいい。
みぃには僕らがいるって牽制できるし、みぃに変な虫がつかなくて楽。
そんな恒例行事を今日も通過して、1日が始まる。