双子の弟と幼なじみ
みーは歩宇の頭を触っていた手を頬に移す。



「そっか。みーんとこの宿題なんだったの」


「みゆの宿題、数学のワークの因数分解のとこだった」


「ふーん」




みーはずっと、歩宇から視線を離さない。


その一途さが、微笑ましくて、愛おしくて、それでいてずるいなって思ってしまう。




「みー、飯食う?」


「ん…。

ふーくん、ご飯食べたい」




甘えたように歩宇を揺り起こすみーを見届けて俺は歩宇の部屋を出た。
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