双子の弟と幼なじみ
とりあえず、ご飯の匂いを嗅がせておけばこの子は起きるのだ。


…ほら。


目が、開いた。




「…美味しそ」


「ん、早く食べて、着替えてて?」


「ん…」




男子高校生みたいな量のご飯を目の前に、嬉しそうに箸を持つみぃ。




いつも思うけど、食べすぎたと思う。


食べすぎだと思うし、どうしてそんなに食べてるのに太らないのかもすごく不思議。




そんなことを考えつつも、床で寝ている悠宇を引きずり起こす。




「起きて、ご飯だから」


「…わーってる」




寝ぼけた声でそういうと、すとんとみぃの隣に腰を下ろした悠宇。




そしてようやく、僕も食卓について箸を持つ。




朝からどうしてこんなにも疲れるの。


寝起きの悪い2人を起こすのは僕だけじゃ骨が折れるんだけど。




「はぁ…」


「…幸せにげるよ?」




思わず漏れた吐息に、みぃが不思議そうな顔をしていう。



いや、口がモゴモゴし過ぎてほぼ何言ってるかはわかんなかったんだけど。
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