双子の弟と幼なじみ
そして立ち上がって、僕を見た。




思いっきり目が合う。




あ、見てたのバレた。


それでもいつも通り無表情のみぃ。




「ねぇ、ふーくん」


「ん?どしたの?」




話しかけてきたみぃに平常心を装って尋ねる。




「屋上ってどこ?」


「屋上?なんかあるの?」


「朝、みゆの下駄箱に手紙入ってたの」




そう言って、小さめの封筒を僕に見せるみぃ。




…見せつけられてる?


あー。所詮、僕は幼なじみってやつか。




まぁ…でも、みぃが行かなきゃって思ってるんだから連れて行ってあげなきゃだよね。


あー、気がすすまない。


この封筒渡したやつ、こっ酷くフラれればいいのに、みぃに。




「ん、わかった」




自分の感情を無理やり押し殺して、食べ終わったお弁当の蓋を閉めると、みぃを連れて屋上へ向かった。
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