双子の弟と幼なじみ
眠たそうなみぃがボソッと呟くと、僕の制服の裾をつかんだ。



振り返ると拗ねたような顔をしたみぃが僕を見据えていた。



可愛い行為に高鳴る鼓動を隠しつつ、みぃを見る。




「どうかした?」


「…はぁ、別に」



…なんでいまため息つかれた?


なんでなんで?え、なんで?


僕悪いことした?え?




「今日の夕ご飯、なぁに」


「え、えっと。悠宇のリクエストで唐揚げ作ろうかと」


「多めに作って。いっぱい食べたい」




みぃはそれだけ言うと、裾から手を滑り下ろし、僕の前をスタスタ歩いていった。




いつにもなく不機嫌だな…。


みぃの好きなにんにく多めに入れとこ。




僕は凛と歩くみぃの後ろを追いかけるように歩いた。
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