双子の弟と幼なじみ
ぴったりくっついたみぃの体から熱を感じる。


あぁもう、どうしよ。


はぁぁっ…。




「ふふっ、久しぶりにふーくんにくっついた」




みぃは少し頬を緩ませそういうと、一層ぎゅっと抱きついてきた。




…何だこいつは。


あ、どうしよ。


ほんとにもう、僕の気も知らないで。


こんなに無防備にくっついてきちゃって。




それでも僕はみぃを甘やかしてしまう。




ふわりと鼻をかすめるみぃの匂いに絆されながら、みぃの背中に手を回す。




「もう。ドジなんだよ、みぃは」


「…床に落ちてる布団が悪い。
コケるかと思った」




えへへっと笑うみぃに胸が高鳴る。


普段は見せないおどけた笑顔は妙に僕には効く。


身長差のない僕たちはやけに顔が近くて。




僕は直視できずにみぃの肩に顔を乗せた。




「ふーくん、いい匂いする」




みぃは嬉しそうな声でそんなことを言うから、流石に僕のうるさい鼓動も隠しきれない。
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