双子の弟と幼なじみ
他にメイクは施している様子はない。


手元にはちゃんとカバンもある。



この短時間で、腰まである髪を編んでしまえるところを見たら本当に器用なんだな、と、つくづく思う。




「ん、できた」


「うん、じゃあ行こっか」




最近、本当にオシャレになったと思う。


去年まではどこに行くのもTシャツ、ジーパンスタイルを確立していたみぃ。


カラオケに誘っても、水族館に誘っても、日帰り旅行に誘っても、ラフすぎる格好に、携帯と財布だけ持って歩いていた。


カバンを持っていたのは見たことなかった。




みぃは、気を使ってか、下駄箱から何足もある自分のヒールを見て、わざわざ白を基調とした水色のスニーカーを選んで履く。


本当に、どうにかして自分の身長を伸ばしたい。


てか、基本的にみぃは160センチあるから、ヒール履ける相手なんていないんだけども。


…男となんか、出かけさせたことないし。



みぃは嬉しそうに僕の隣を歩く。




「みゆ、駅前の本屋さん行きたい」


「ん、わかった」




みぃのリクエストに応えて、駅へと歩く。
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