双子の弟と幼なじみ
「そーいえばふーくん、最近なんか読んでる?」


「んー…いや、好きな作家さんの新刊読んでから最近は読んでないかな」


「そっかー。ふーくんあんまり本読まないもんね」


「うーん…なんか色々してたら1日終わってるからなぁ。
趣味という趣味も別にないからね」




そんな会話をして十数分で駅に着く。


みぃは駅前の本屋にためらいなく入っていく。


僕はそれに続いて、みぃの後ろを歩いていた。




僕は特別何が欲しい、とかはないから、ただ、ゆっくり前に進むみぃを後ろから眺めていた。




いつも思うけど、シルエットがほっそいんだよな。


ふわっとした服着てるから、スカートに絞られたウエストの細さが際立つ。


袖から出た細い指先が脂肪のなさを物語る。


僕より食事量が多くて、運動が嫌いだからって言って動かないのに、全く太らない。


ほんとに、ずるいもんだ。


僕は動かなきゃガンガン太るっていうのに。



ロングスカートからチラチラ見える足首もふくらはぎも綺麗にしまっている。


…運動しないくせに。
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