双子の弟と幼なじみ
「ふーくん。みゆ、ふーくんにカード預けてたっけ?」


「あー、うん。僕持ってるよ」



みぃの本屋のポイントカードを出すために財布を出して、カードをみぃに渡す。


ものをすぐなくすみぃだから、基本的に財布には個人が特定されるようなものは入れさせないし、用があるとき以外は3千円以上入れない。


カードとかも全部、僕が管理してる。



「ん、ありがと」



そう言ってみぃはレジに並んだから、僕は出口でオススメの本のポップを見ながら待つ。




みぃがレジから出てきて、手に持っているカードとカバンを受け取る。



「え、カバン…」


「本入ってて重いでしょ」


「…いいの?」


「ん、だまって甘えてなさい」




僕はそのままみぃの歩幅に合わせて先に本屋を抜ける。


ちょこちょこついてくるのを確認して、歩き出す。




「ご飯どうする?家で食べる?」


「んー…ふーくんが何作ってくれるかによる」
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