双子の弟と幼なじみ
ニコニコと笑うりーくんと呼ばれた男は、僕に手を伸ばした。




「俺は冴島理玖(りく)。よろしく」


「あぁ、よろしくね?」




理玖は僕の手を握るとぶんぶんと振り回す。




「2人は何しにきたのー?」


「買い物。お昼の」


「ん?美優ちゃんの手作り?」


「んーん、ふーくんが作ってくれる」


「そっかそっか、やっぱり幼なじみだから仲良しなんだねー」



ふっと、無表情になった理玖は僕を見る。


そして、何事もなかったようにいつも通りのふわり顔に戻る。



…敵が多いんだよ、ほんとに。




「りーくんは、何しにきたの」




今のバチバチがわからなかったみぃは、いつも通りの無表情で理玖に問いかける。




「んー?母さんに卵買ってきてーって言われてさ。
買いに来たんだ」


「ふーん。そ」




自分で聞いたくせに興味なさそうに頷く。
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