双子の弟と幼なじみ
「気つけてね。あいつ、なんかヤバそうだから」


「知ってる、そんなの。
ほのちゃんに聞いたの。フラれたことないただのチャラ男って。
同じ中学だったんだって」



みぃは気怠げにそう言うと、僕と視線を合わせる。



「…ふーくんじゃなきゃ、意味ないのに」



ぼそりと呟いた言葉は僕には聞き取れなかった。


そんな僕を知らないふりして、ムッと口を出したまま不機嫌に前へ進む。



「ふーくん、早く帰ろ。お腹すいた」




そのうち、いつも通りの機嫌の悪さに戻って…いや、いつも機嫌が悪いわけでもないけど。




僕はまたみぃの機嫌が悪くならないうちに、買い物をパパッと終わらせて、家に帰った。




家に帰ったら、悠宇がちょうど帰ってきたところだったらしく、お湯を沸かそうとしていたところだった。


僕は悠宇を無理やりキッチンから追い出すと、3人分のオムライスを作った。




みぃはさっきのことが嘘だったみたいに嬉しそうにオムライスを食べると、お昼寝と言って無防備にソファに転がっていた。




ふと、昼間のことを思い出した。


…あいつ、本気でやばいやつかも。
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