双子の弟と幼なじみ
…言っておくけど、みゆは染めてない。


おばあちゃんがハーフさんだから、そこらへんの血が色濃く髪に現れただけ。



「…ゆーゆのクラスだけど」


「ふーん。歩宇くんがいなきゃ、悠宇くんのところへ行くんだね」



何が言いたいかは分からないけど、とりあえず、すぐには通してくれなさそう。



「いや、お弁当届けに行くだけだけど」


「…は?なんであんたがお弁当届けに行くわけ?」



あ、わかった。


この子、ふーくんかゆーゆどっちか狙ってるんだ。


…どっちもの可能性は捨てきれないけど。


双子だからどっちでもいいみたいな、そういうのは…やだな。嫌い。


ゆーゆもふーくんも全然違うのに。




「幼なじみだから。ゆーゆのママに預かったの」




適当なでまかせを口から吐いて横をすり抜けようとする。


ただ、残念ながらそう単純な子でもないらしい。



はぁ…やめてほしい。


ほのちゃん待たせてるのに。


ゆーゆもご飯待ってるだろうし。
< 61 / 82 >

この作品をシェア

pagetop