双子の弟と幼なじみ
それが今回、眼前に現れたわけで。




やばい…目が冴えて寝れない。




あんなちっさくて、可愛くて。


中学の頃は見た感じまだ寸胴だったみぃが。


知らないうちに、えらく成長してしまっている。




流石に刺激が強い。


思春期男子が見ていいものじゃない。




そんな思考がぐるぐるしていて、気づいたら瞼が落ちていた。




次に目を覚ましたのは、ドアがカチャリと開いた音で、だ。



「ふーくん…?」


「みぃ?おかえり」


「ただいま…調子、どう」


「だいぶ良くなった」




ドアの隙間から覗き込むみぃを寝たまま見る。




いそいそと、部屋に入ってきて、すっと袋が差し出される。



「なに?」


「…ゼリーと、風邪薬。あと…レシート」




あぁ、金は返せと。


淡白だな、本当に。




自然に笑みがこぼれて、僕は起き上がる。
< 70 / 82 >

この作品をシェア

pagetop