双子の弟と幼なじみ
みぃは、はたと思い出したように僕の手を離して、前髪を整えながら部屋を出て行く。



…なんだ今のは。


誰に教えてもらったらあんなことできるようになるんだよ…。


あぁもう…心臓に悪いな。




火照った頬を押さえながら、いじいじとベットに倒れる。



みぃは自分の可愛さに気づいてないから。


…本当に、心臓に悪いよ。





パタパタと戻ってきて、みぃは僕にプリントとノートを差し出す。




「はい、ふーくんの」


「ん、ありがと」




そして、手持ち無沙汰になったみぃはまた前髪に手をやる。



…あぁ、みぃ。


また、お悩みができてしまったんですね。




嘘つくときと、なんかあった時はやたらと前髪を触るみぃ。



それが今日もあるってことは学校で何かあった様子。





僕はノートを傍らに置くと、みぃに手を広げる。




「みぃ、おいで」


「ん…」




そして、子どもなみぃはなんのためらいもなく僕の腕に収まる。
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