異世界ピエロに恋した私。
prologue
『どうして、貴方と同じ世界に存在できなかったんだろう』

暗闇の中、そんな言葉が私の耳に入った。

この声、私の?

そう思ったが、ただの似ている声の誰かだろうと考えた。
あんなこと言える人も物もいない。

『お願い...ねぇ、行かないで!!』

「ッ!」

ピピピピッ!

体が起き上がるのと同時に目覚ましの音が部屋中に響く。

いきなりあんな大声、驚くに決まってる。

汗でベタベタになった手で目覚ましを止め、何事も無かったようにベッドから降りた。
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