異世界ピエロに恋した私。
「_いきなり殴るなんて凶暴な嬢ちゃんだな」

ピエロは目覚めたと思えば私を見るなりそんなことを発言する。

「殴られるようなことをしたのは貴方でしょ」

そもそも殴られるような地雷を踏んだのはこのピエロだ、驚かしたりするから。
そう思いながらも、ピエロに水で濡らしたハンカチを差し出す。

「でも、ちょっと強く殴っちゃった。
そのことは、ごめんなさい」

「いいのさ別に」

ピエロはハンカチを受け取るとそれを殴られた箇所に当てる。
それにしても水で濡らしたハンカチを真っ白に塗った顔につけてるんだ、化粧は取れないのだろうか?
そんな疑問を浮かべつつも、だがそれ以上に大切なことを聞こうと口を開く。

「ここは何処なの?」

「え?」

「どうせそう質問しようとしたんだろう?お嬢ちゃん?」

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