異世界ピエロに恋した私。
「これのことでしょ!
ねぇ、私が選んでもいい!?いいでしょ!」

「え、えぇ」

「やったぁ!」

女性は幼い子のように喜ぶと、ドレス選びに向かう。
それと同時に扉の開く音がした。

「姫様ぁ〜?」

「あ!ノールズばあだわ!
こっちこっち〜!マーメイドラインのドレスの所よ!」

その発言から数秒後、先程私が来た所から1人の年老いたメイドが出てきた。
メイドは肩で息をしているあたり、走ってきたのだろうと物語っている。

「も、もぉ!姫様!探したんですよ!」

「うへへ。ごめんなさい」

そしてメイドは視線をこちらに向け、じっと私を見つめてきた。
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