異世界ピエロに恋した私。
会場全体がリズムにのったところで、いよいよマジックのスタートだ。
カルチュアは帽子を外したと思えば、その中から1匹2匹とまさかの犬を出し始めた。
しかも小型犬から大型犬まで。
そこは普通鳩だろ、と心の中でツッコミながらも会場全体が盛り上がっているので良しとしよう。

「次だ!」

大声を上げて、次はどんなことをするんだと思えば、上の服を脱ぎ上半身裸体となり始めた。
しかも見てみると中々良い肉つきで、自身の細身な体が少しばかり嫌だと感じさせられる。
女達がキャーキャーと声を上げ顔を手で覆っているようだが、指の隙間から見てるのがバレバレだ。

「おぉ、失敬失敬!
私が脱いだのはあくまでもマジックの為です!
決して自身の肉体を自慢したいとは思っていませんからね?」

「チッ...」

『な〜にがマジックの為だ。
凄いもん見せないと承知しないからな』

なんて思ったりして、カルチュアをさらに直視する、もちろん優しい目でな?

< 58 / 72 >

この作品をシェア

pagetop