異世界ピエロに恋した私。
カルチュアは脱いだ服を両手で丸め始めた。
傍から見たら何をしているんだと思われるんだろうな、と嫌味を囁きながらも、ちゃんとしたマジックなんだろうな、と期待の言葉も囁く。
そして、手の中に収まるはずのない服を見事収めてしまった。
これだけか、と思った瞬間だ。

「3・2・1!」

ﾎﾞﾝｯ!

破裂音と共に、手に収められていた服が一瞬のうちに色とりどりの紙となり、会場全体に振りまき紙吹雪をつくった。

「ありがとうございました!」

こんな壮大なマジック拍手せざるおえない、そう感じ俺は大きく手を打った。
途中、上の服はどうするのかという不安に駆られたがな。
そのままカルチュアは幕の後ろへと去っていった。

「えー、素晴らしいマジックありがとうございました!
皆様素晴らしい笑顔でしたよ!
では、次に行きましょう!」

ノーンの進行により、次々とショーが繰り出されていく。
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