最後から2番目の花火。
「ここで食べよっか!」
そう優奈が言ったので、私たちはそこに腰を下ろした。
すると普通科を受験したではないであろう男子5人組が
体育館の入口から入ってくるのが見えた。
「いや~派手だね」
恵美は笑いながら言った。
「あたしたちも言えないから」
優奈は冷静に恵美に返した。
「君たちどこの中学からきたの?」
例の男子5人組が話しかけてきた。
「いや~3人とも可愛いね!」
そんなことを口々に言われ、
それにのっかる恵美と優奈。
「名前なんて言うの?」
5人の真ん中に立っていた子が訪ねた。
「わたし恵美!」
「あたし優奈!」
「俺はね真斗(マナト)っていうの」
そう真ん中にたっていた子が言った。
「君は??」
「え、あたし??」
「そう。あたし」
「果歩っていう。」
「俺、真斗。よろしくね」
「よろしくね」
「連絡先きいていい??」
「ごめん。あたし携帯教室の廊下のとこおいてきちゃった。」
「それは残念。おれの番号教えるからまた帰ったらワン切りしといてよ。」
「わかった。ちょっと先トイレいってくるわ。」
「え、ちょっとまってよ!」
ーーーーーーーーーーーーーー
「「なんか男の人に話しかけられるのなんかいやだな。」」
そんなことを思いながらトイレにいると、
きりっとした顔つきの子がトイレに入ってきた。
「さっき真斗に声掛けられてたでしょ」
「え?」
突然はなしかけられたものでびっくりした。
「わたしサキって言うの!よろしくね!
松下さんだよね?受験の教室同じなんだけどわかるかな?」
「ごめん、ちょっとわからないや」
「そうだよね。後ろの方だからわたし。」
「ごめんね。サキちゃん真斗って人の知り合い?」
「同じ中学!今日の朝ね校門前でずっと松下さんのこと可愛いって言ってたの」
「え、そうなんだ。
あっ、あたしは果歩っていうの。よろしくね!」
「初め見た時、仲良くなりたいなっておもったの」
「それはうれしすぎる!よかったら連絡先交換しとかない??あたしあんまり友達いなくて」
「ぜひぜひ!わたしも新しい環境すぎるから友達とかそんなん少ないんだよね。もし受かったとしたらだけど」
「似てるね」
「てゆうか携帯もってるんじゃん!」
「さっきの真斗くんに嘘ついちゃった」
なんて言いながら少し小話をして、恵美と優奈の元に向かった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
「果歩遅いよ~」
「なんで逃げたの」
恵美と優奈が口々に言う。
「ごめんごめん。」
「真斗くんがね果歩のこと可愛いって言ってた!わたし連絡先もらったから果歩に送っとくね」
恵美がそういう。
「どうでもいいんだけどな~でもまぁありがとう」
とかいって会話を流した。