ずっと前から好きだから
chapter.1

俺の彼女になれ

「ひさしぶりだなぁー」



小二の終わりに引っ越して、7年。
高校を元いた地元の高校に決めて、この地に戻ってきた。


六華東高校(ろっかひがし)
志望校を決めるとき、あたしはこの高校を第一志望に決めた。



『何考えてるの!?ここから通えるわけないじゃない!』



お母さんには大反対された。
あたしが引っ越した場所からここまでは、車で片道6時間。



『住んでたマンション、まだあるでしょ?そこで暮らす』



はじめからそのつもりだった。
引っ越したときから、高校はここに入るって決めていた。

だから、諦めたくなくて、何度も説得してた。
そんな熱意が認められたのかある日お母さんが「ちゃんと定期的に連絡するのよ」と半ば諦め気味にそう言った時はとても嬉しかった。



「んー、久しぶりに入るなぁ……このマンションも」



あの頃は自分の背よりも多くて背伸びしていた、オートロックのインターフォンも今では自分の目線と同じだ。



「あ、すみません!」



あたしがオートロックの解除をする前に、人が中から出てきてドアがあいた。

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