ずっと前から好きだから
「そんなに、あたしには何も打ち明けられない?」
匠の抱えているものがどれだけのものなのか。
あたしには何もわからない。
でも、わかるのはあたしには何もさせてくれないということだけ。
「打ち明けるとかそういうんじゃねぇから」
「.......くせに」
「ん?」
「あたしの中にはズケズケ入ってきたくせに!」
気がつけば、叫んでいた。
誰もが人にいえないことはあるってわかってる。
でも、匠とはなんでも話せる関係だと思っていたんだ。
だから、悔しかった。
匠にあたしの知らない大事な人がいることも、知らないところで竜崎さんとなにかがあったことも。
離れていた期間が長すぎて、本当ならずっとそばにいたかった。
そしたら、知らないことなんてなにもなくて。
こうして、匠があたしに対して何かを隠すこともなかったのかな。
「再会しなければよかったね」
あたしはそれだけ言うと、匠に背を向けた。
「夏実、待てよ。なんだよ.......それ」
そんないつもの強気じゃなくて、弱々しい匠の声なんて知らない。
いつも強気で、俺様で。
そんな匠しか知らないから。
あたしは、もう、匠のことを諦めないとならないのかな。
匠の抱えているものがどれだけのものなのか。
あたしには何もわからない。
でも、わかるのはあたしには何もさせてくれないということだけ。
「打ち明けるとかそういうんじゃねぇから」
「.......くせに」
「ん?」
「あたしの中にはズケズケ入ってきたくせに!」
気がつけば、叫んでいた。
誰もが人にいえないことはあるってわかってる。
でも、匠とはなんでも話せる関係だと思っていたんだ。
だから、悔しかった。
匠にあたしの知らない大事な人がいることも、知らないところで竜崎さんとなにかがあったことも。
離れていた期間が長すぎて、本当ならずっとそばにいたかった。
そしたら、知らないことなんてなにもなくて。
こうして、匠があたしに対して何かを隠すこともなかったのかな。
「再会しなければよかったね」
あたしはそれだけ言うと、匠に背を向けた。
「夏実、待てよ。なんだよ.......それ」
そんないつもの強気じゃなくて、弱々しい匠の声なんて知らない。
いつも強気で、俺様で。
そんな匠しか知らないから。
あたしは、もう、匠のことを諦めないとならないのかな。