100日間、あふれるほどの「好き」を教えてくれたきみへ
きみと迎えた六回目の朝








きみと撮った写真を、私はいつも寝る前に眺める。


写真の中はまるで切り取られた世界のように刻を止めて――『俺は海月と関わることができて、好きになって良かったって思ってるし、海月のことだけは、後悔しない』


そう言われた熱はまだ冷めない。



ねえ、佐原。


私きみといると、1日1日がすごく惜しいよ。



カレンダーはいつの間にか12月になっていた。二学期の大きな行事でもあったマラソン大会はもちろんあれこれと理由をつけて不参加して、期末テストも先週無事に終わった。

学校ではすでに大晦日や初詣と年末の話題になっていて、一年の早さというより、時間の早さに追い付けない時がある。



「混んでたけど、けっこう旨かったな」


週末の今日。私は佐原と街を歩いていた。

こうして学校が休みの日に会うことも増えて、佐原は美味しいパスタ屋さんや可愛いカフェを見つけては私を連れていってくれる。

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