100日間、あふれるほどの「好き」を教えてくれたきみへ
きみと迎えた三回目の朝








暖かい場所にいれば、人は暖かくなる。

優しい人に囲まれれば、人に優しくなれる。

愛情をたくさん注がれたら、人に愛情を分けてあげられる。


それは佐原を見て、学んだこと。


学んで、知って、気づいた。

だから、私はこんなに冷たいんだって。


暖かさから、優しさから、愛情から遠い場所にいることを、きみの隣にいると私はひどく再確認してしまう。



学校が終わり、家に帰ってきた私は汚れたジャージを洗面所で手洗いしていた。

実は上履きだけではなく、ジャージも教室のゴミ箱に捨てられていて、運悪く飲み残しの牛乳がべったりと付着してしまっていた。


今までもこうして嫌がらせされることはあった。

影が薄いということはなにをしてもいいと思われているのと同じ。病気になる前も淡々と、感情を高ぶらせることなく過ごしてきたけど、病気になった今のほうが私は理性的で落ち着いてる。


それは、きっと自分の終わりが見えているから。

先の見えない未来を追いかけるより、よっぽど私は現実思考に変わった気がする。

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