100日間、あふれるほどの「好き」を教えてくれたきみへ



最近は、色々と苛立つことが増えた。

前はもっと無気力で、周りも自分もどうでもよかったのに、毎日火がついたようにイライラしてた母とまるで一緒。

それもまた、ムカつく。


「みんな言い過ぎだよー。私、別に岸さん嫌いじゃないよ?」

いい子ぶりっこな美波が女子をなだめるようにフォローする。


嘘つき。誰よりも私のことが嫌いなくせに。


このまま教室にいたら机でも投げてしまいそうになったから、私はもうすぐ1限目が始まるというのに廊下に出た。


向かったのは東棟の一番端にある非常階段だった。


外へと繋がっているこの場所は滅多に人が来ることはなく、裏庭の草木も伸び放題でおまけに今は使われていない焼却炉なんて錆の塊になっている。

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