Forbidden Desire~秋風に舞う葉のように~
俺の問いに颯人は一瞬固まった。
……嘘だったって、言って欲しい…。
心の底から祈った。
しかし、そんな願いが都合よく通る筈もない。颯人は以前見せたように、ふわりと優しい笑みを浮かべていた。
「うん、それは本当。今までの女たちは俺の見た目だけで寄ってきただけだった。でも…茜は違う、俺の外見じゃなくて中身で判断してくれてる……だから俺は、茜が好きだよ」
あぁ。なんて幸せそうな顔するんだろう、コイツは。
その笑顔を見て俺は思ってしまった。
颯人が笑っていてくれたら俺は充分。俺のこの想いは彼には重荷にしかならないんだろう。だったら俺は、こんな想いは胸にしまっておく。
そう思った。