Forbidden Desire~秋風に舞う葉のように~


「あの女さぁ、昔かなり遊んでたぜ。俺……中学ん時からあいつ知ってっからさ……」


「遊んでたって…お前まさか…?」


俺は苦笑いの林を見つめた。すると案の定。


「俺も遊ばれたのよ~ん、あいつ顔のいい奴ばっかり狙うんだわ。高校入ってからは大人しくなったみたいだけどさ……猫かぶってるだけかも」


信じられなかった。


今回の獲物は七瀬なんじゃねぇの?なんてヘラヘラしながら言う林を、なんとか殴らず平静を装って、俺は席を立ち上がった。


……そんなワケ、ないよな?


颯人があんなに信じてるのに、遊びだなんて……。


さすがに隣の教室に行く気にはなれず、俺はまた屋上へ足を向けていた……。




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