Forbidden Desire~秋風に舞う葉のように~
耳から伝わった熱で顔まで熱かった。
不意打ちだ、こんなの。
「なんだよ、悪いか?」
早足になる鼓動を気にしながらも、俺は颯人を軽く睨みつけてみた。しかしそれに対し笑顔で彼は口を開いた。
「悪いって言えば悪いんだろうけど…ま、人のこと言えないし、ね」
クスッと笑って颯人はケースから煙草を一本、慣れた手つきで抜き出した。それを俺に差し出す。
「はい。吸うんだろ?」
「あ、あぁ…」