Forbidden Desire~秋風に舞う葉のように~
カチッ。
風に頼りなく揺れるライターの炎。
颯人は煙草の先端をそこに持っていった。
ジジッ、という微かな音と共に赤く小さな火が灯る。
少し伏せた颯人のその顔に見入ってしまった。
長い睫に縁取られ、軽く細められた目元。
煙草を挟む細く長い指先と、フィルターをくわえる唇……。
なんか……すげぇ絵になる。
ぼーっとその顔を凝視していると、颯人は不意にその火のついた煙草を口元から離し、ポカンと開いてる俺の口に差し込んだ。
「!?」