Forbidden Desire~秋風に舞う葉のように~
マジ近すぎ…心臓、もたねぇよ…。
そんなことを思ってさり気なく身体を離そうとした時、颯人がコツンと俺の肩に頭を寄りかからせた。
そして同時に小さな呟きが形良い唇からもれた。
「ごめん……俺、ちょっと落ち込んでんだ……しばらく、肩、貸して?」
そう言った颯人は、俺の肩に回した腕に微かに力を込めた。
「いい、けど…」
何があったんだ…?
いきなりそんなこと言う颯人に驚いた。
さっきまでいつもと同じ笑顔で笑っていたのに?
俺は肩にかかる颯人の頭の重さに戸惑いながら、躊躇いがちに口を開いた。
「なに落ち込んでんだよ…?」
「んー?まあ…ちょっと、ね…」
曖昧な答えの颯人。
彼はすっかり短くなった煙草を地面に押し付け、火を消した。
それを無言で見つめながら俺は無意識のうちに彼の頭に左手をやっていた。