Forbidden Desire~秋風に舞う葉のように~
座り込んだまま抱き寄せた颯人の身体は、すっぽりと俺の胸に収まった。
柔らかい黒髪が頬をくすぐった。
「ちょっと、螢!冗談はやめろって!」
耳をくすぐる颯人の声にぞわぞわとする。
ますます、腕に込める力が強くなった。
あぁヤバい、抱き締めてるだけで気持ちいい。
俺は颯人の耳元で口を開いた。
「…冗談なわけ、ないだろ。俺はお前のこと、本気だって言ったろ?」
その台詞の後、そっと目の前の耳朶に唇を触れさせた。
「くすぐった……螢、わかったから、離し…!?」