Forbidden Desire~秋風に舞う葉のように~
素早くドアを開け、校舎に入った俺は、そっとそのドアを閉じた。
「……はぁ…やべぇ…」
深い、深い溜め息がもれた。
あそこまで言わなくても良かったよな…。
ていうかなんてバカなことしてんだ俺は!?
あまりの、バカらしい自分の行動が恥ずかしくなった俺は、ズルズルとその場にしゃがみ込もうとして、ふと視線を感じた。
薄暗い階段の数段下、壁にひっそりともたれかかってこちらを見ている………。
芹沢……茜!?
「…………」
「…………」
――気まずい沈黙が俺と茜の間を支配した。