Forbidden Desire~秋風に舞う葉のように~


……林の言った通りだ。猫かぶってやがった…。


「本気に決まってるでしょ、颯人を手に入れるためならなんだってするわ。入学した時から狙ってたんだから、そのために他の男とも手を切って、おとなしくて控え目な地味女を演じてたの」


「おまえっ……マジで最低な女だな!!」


我慢出来なくて、思わず大声が出ていた。


握り締めた拳を振り上げ、茜の顔の横、固い壁にぶつけていた。


ガツッ。


鈍い音と共に、鋭い痛みが走ったけれど、気にしなかった。それよりも怒りの方が勝っていた。





< 132 / 202 >

この作品をシェア

pagetop