Forbidden Desire~秋風に舞う葉のように~
例の噂は少しずつ少しずつ、波がひくようにおさまっていった。林のおかげか、クラスの奴らは以前のように接してくれるようになった。
あの噂は“すべて”デタラメだ。
そういうことにしておけ、と林は言った。
――無意味に波風立てない方がいいだろ。それに…残念だけどさ、みんながみんな俺みたいに螢のこと理解してくれるかは……わかんねえし、さ。
そう言いながら俺よりも苦しそうな顔をしていた。
――隠すのは苦しいかもしんねぇけど…何かあったら俺が話聞くから。な?
どこまでいい奴なんだ。
そう驚いた俺に林はニッ、と不敵な笑みを浮かべて言った。
――いい、考えがあるんだ。