Forbidden Desire~秋風に舞う葉のように~
俺はグッと唇を噛み締めて、少しだけ俯いた。
たぶん、酷い顔してたから。
茜なんかに、自分の傷ついた顔を見られたくなかったから。
「茜ぇ、今お前が言った言葉。最っ高に最悪」
林がさっきののんびりした口調とは打って変わって、低く張り詰めた声音で颯人と茜の間に割って入った。
「何が?!この人のがよっぽど最悪よ!同性を好きになるなんて、気持ち悪いのよ!!有り得ない!」
パンッ!!
「……颯人!?」
俺は声をあげていた。
茜の言葉が終わるやいなや、彼はその頬に手の平を振り下ろしていた。