Forbidden Desire~秋風に舞う葉のように~
「俺、例えばお前と螢、どっち取る?って言われたら絶対にコイツだわ~」
ポンポン、と林は俺の肩を叩き自分の方へ引き寄せる。
「ちょ!気持ちわりい!くっつくなよ!」
慌てて俺が声をあげれば。
「例えばだってばぁ~、言ったじゃん俺は女の子が好きなのっ!」
くっついた体を離し、林は舌を出してケラケラと笑った。
「ふざけないでよっ!どう考えたって女の私のが勝ってるじゃない!だいたい…さっきあんた私とまた付き合いたいって……」
「あ~マジで?本気にしたの?あんなの嘘に決まってんじゃん」
俺の肩に手を乗せたままの林が再び軽い口調に戻って、茜に答えた。
「だいたいさぁ、昔ひでぇ目にあった女にまた付き合いてぇなんて言うかよ」
「……っっ!」
茜の顔がカッと赤く染まった。怒りが頂点に達したのか、口から言葉が出てこない。