Forbidden Desire~秋風に舞う葉のように~
振り返った俺の目に映ったのは、目を細めたくなるほど輝く夕日と、数メートル離れて佇んでいる颯人。
その顔は逆光になっていて、表情が読めなかった。
「……なに?はや…」
「俺、螢のこと、嫌いじゃない。けど……そういう対象として見れるかは、……わからない。だから…もし、俺が近くにいることで螢を苦しめるんだったら……」
なにをいきなり、と思った。
逆光で陰った颯人の顔が一瞬、歪んだような気がしたのは気のせい?
数瞬、沈黙した颯人はやがて弱々しく言葉を吐き出した。
「俺は……どうしたらいい?」