Forbidden Desire~秋風に舞う葉のように~
その時だった。
「今から二人でデートですかぁ?」
「お前らもうヤッちゃったのかぁ?」
この前と同じ連中からのからかいの声。
しかも。
……あいつっ!
数人の男子生徒と共にこっちを見ているのは、芹沢茜だった。
唇を歪めて笑っている。
「…っっ!!」
「螢!相手にすんな!」
前と同じように怒鳴りつけそうになった俺を引き止めたのは颯人の声。
「でもっ……!?」
怒りながら振り返った俺の目に映ったのは、いつか見たことのある不敵な笑みを浮かべる颯人の顔。
……え?!
目を見開いた俺を気にする様子もなく、スルリ、颯人は俺の腕を自分の腕に絡めた。
「な、なにして…」
「羨ましいだろ、俺達ラブラブなんだ。あんまり邪魔しないでくれよな~」
ザワッ!!
颯人の言葉に教室にいた生徒全員が、目を点にしたのは……言うまでもない。